あの方がMLSクラスを受講していたら、もっと成果が出たのに…

鳩山首相の国連での温室効果ガス25%削減スピーチで、
スピーチの途中で拍手が起こった時の対処法

好評だった鳩山首相の国連でのスピーチ
TVでよく報道されていたので皆さんご存知のことと思いますが、国連での鳩山首相の「2025年までに1990年比較で温室効果ガスを25%削減する」というスピーチ。各国の方々も感心し、拍手を送ってくれた場面。覚えていることでしょう。大変よいスピーチだと評判が良かったですね。日本人として誇らしくも思いました。が、もっと効果を上げられたスピーチに出来たのに残念です。

もっと効果を上げられていたのに…
よーく、もう一度思い出してほしいのですが、首相は拍手がきたとき、眼を上げ、その存在は意識したものの、話し続けてしまいました。そこで起こったことを分析してみますと、
1. 拍手と重なったので、話している内容がよく聞えなかった。
2. 聴いている人は、拍手もしているので話の内容にあまり集中できなかった。
3. 拍手した方としては、もっと拍手を送りたかったのに、話が続いているため、途中で止めざるを得なく、中途半端な気持ちになった。
4. 相手を受け止める余裕、心の広さがないように見受けられた。
5. スピーチ慣れしていなかった。


皆さんに質問です。
拍手が来たのに話し続けてしまったのは、実にもったいないことでした。拍手はめったに起こらないことなので。拍手を受け取るくらいの余裕がほしいと思いましたが、いかがでしょうか? で、質問です。拍手を受け取ったとして、皆さんならどういうタイミングで話をしますか?下の図を見てください。まず左から拍手(笑いでも同じ)が始まり、ピークに達し、そして終息にむかう時、一般的に言ってどのところ(A,B,C,D)で、次の話を続けるのが一番よいでしょうか?(もちろん、色々なケースがあり、拍手を無理やりに止めたい時などは別としますが)



答えは
A は、論外ですね。話の内容も分からない時ですから。
B は、拍手のピーク時で、一番大きな拍手の時です。その時に話し続けてしまうのは、聞えませんし、拍手する方も中途半端感が残り、不満足になる場合があります。拍手は最後までさせてあげるほうがよいです。
C が正解です。拍手がなり止む少し前で、次を話始めるのが、間も途切れず、聴いている人たちを受け入れることになり、一番スムーズにつなげる事が出来ます。
D は、スピーチも終わり、一瞬静けさが漂い、間が抜けた感じがすることが多いのでお勧めできません。

スピーチのコツも大切。
そこで、特別な意図がない限り、Cで次に話し始めるように、MLSでは指導しています。鳩山首相もこのことを知っていれば、もっと余裕をもって、しっかりと拍手を受けとめ、次の話につなげれば、もっとアピールできたものと残念に思います。(しかし、温室効果ガスを本当に削減しないと“うまいスピーチ”も無意味になりますが…)

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